初めて会う人に会社の仕事を説明する時、いつもちょっと悩みます。私達はリポグラムを「映像制作会社」と定義していますが、これには補足説明が必要かもしれません。多くの人は「映像」という言葉からカメラで撮影された動画を思い浮かべるのでは無いでしょうか?リポグラムでは実写を扱う仕事は多くなく、アニメーションを中心に制作しています。
では「アニメーションの会社」と言えば良いのかというと、これも微妙です。「アニメーション」からはスタジオジブリの映画のような、セルアニメを思い浮かべる人が多いのでは無いでしょうか?「アニメーションの会社」はテレビのアニメ番組やアニメ映画を作る会社のようなイメージです。そういった仕事も無いわけでは無いのですが・・
私達が「アニメーションの仕事をしている」と言う時、キャラクターなどの演技を描く所謂「アニメーション」はもちろんですが、グラフィックを動かして時間を含めたデザインをする「モーショングラフィック」等も含めてそう呼んでいます。animate とは anima(魂)という言葉から派生した「命を与える」という意味の言葉だそうですが、そういう本来の、広い意味での「アニメーション」、絵やグラフィックを動かして映像化する仕事をいろいろと手がけています。
アニメーションという表現手段に軸足を置きつつ、アーティスティックな仕事や職人的な仕事だけでなく、企画提案なども含めて幅広くクリエイティブに関わっていきたいという気持ちを込めて、リポグラムはアニメーションとモーショングラフィックスを得意とする「映像制作会社」ですという風に言っています。
なかばやし
memo
・実写と非実写を含めての呼び方は、最近では「映像」よりも「動画」がしっくりくるのかもしれない
・ただ、アニメーション制作の1工程としての「動画」もありこれはこれで紛らわしい
・「動画」はもともとは「animation」の訳として作られた言葉らしい
・「映像制作会社」を英語で何と呼ぶべきか、というところも悩ましい
・著作権法的には映画もテレビ番組もアニメーションもCMなども「映画の著作物」
2015年4月16日発売のニンテンドー3DS「GIRLS MODE 3 キラキラ☆コーデ」(発売・開発 / 任天堂)。Spooky graphicが担当したS3D(ステレオ3D)イベントムービーのアニメーション制作に携わりました。
3DCG、イラスト、グラフィックデザイン等多くの方々のクリエイティビティが詰め込まれた密度の高い映像です。是非ゲームをプレイしてお楽しみ下さい。
©2015 Nintendo / syn Sophia
なかばやし
弊社の新しいロゴアニメーションを制作しました。
キャラクターの線画はflashで描き、二値化して書き出しRETAS STUDIOのPaintmanで塗りました。文字の動きやキャラとの合成は最終的にAftereffectsでおこなった感じです。
流れるようなキャラの動かし方や文字との合成の部分で試行錯誤しましたが、かなり自然な感じにまとまったのではないかと思います。
佐藤
ちょっと前にPhotoshop25周年ということだったのでフォトショのことを書きます。
新しいバージョンが出るたびに「もう完成だろ、バージョンアップ要らないでしょ。」と思いつつ、使ってみるとやっぱり便利に進化している凄いツール。考えてみると、もう20年くらい世話になっている。
最初はデジタルっぽいものがカッコ良くみえて、非力なコンピューターで、いかにも「Photoshopで作りました」っていう感じのグラフィックを作って喜んでいた。小さな写真にフィルターかけて、1分位待ってやっと処理が終わって、「おー!すげー!」みたいな。コンピューターを使うと今までに見たことの無いものが作れるという感覚があって、そういうワクワクが制作のモチベーションになっていた時期もあった。
今の人達はもうそういうことはなくて、絵筆と同じ感覚というか、普通に道具としてフォトショを使っている。Photoshopのお陰で何か特別なものが出来るとは思わないだろう。ツールの機能で凄いものが作れるわけではなくて、やっぱり個人のセンスと努力次第。まあ当たり前なんだけど。
ツールが進化して成熟してコンピューターも速くなってストレス無く仕事できる環境が整って、ほんとに素晴らしい時代になったと思うけど、たまにあの不自由だけれどもワクワクした頃がなつかしかったりもする。
なかばやし