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アトリエ系映像制作会社

リポグラムも例年載せて頂いているCGプロダクション年鑑。掲載されているプロダクション(セルアニメやゲームの会社も含まれていますが)の中には、社員数が100人を超える会社も結構あります。社員数が片手で数えられる弊社とは別世界です。

セルアニメの制作はもともと分業がはっきりしていて、各工程に特化した多くのスタッフで作品を作っています。3DCGも最近は、工程の細分化と分業化が進んできています。大規模な分業体勢には、クオリティ管理や作業効率上のメリットが当然あると思いますが、小規模なスタジオにも良い点があります。

それぞれのデザイナーが仕事の中で関わる範囲が広く、プロジェクト全体を俯瞰して仕事ができること。成果物にデザイナーの個性がより強く表現されること。個々のスタッフのスキルが限定され過ぎていないので、いつも新しい手法ややり方を取り入れて新鮮な発想で仕事がしやすいことなど。例えるなら、大手さんがオーケストラだとしたら私達はバンド、ユニットという感じでしょうか?デザイナーにとっては自分のアイディアを仕事で発揮しやすい、チャレンジできる環境とも言えるでしょう。

最近会社の説明をするとき、「アトリエ系」映像制作会社という言葉を使っています。これは建築の世界でも使われている言葉で、例えばゼネコンなどの建築設計部などに比較して、より「建築家の作家性を強く反映した設計を行う設計事務所に対する通称」(wikipedia)です。弊社はこういう存在を目指していきます。

リポグラムは今も求人をしていますが今後数十人規模になっていくことは多分無いでしょう。同じスキルを持った人材を増やして制作ラインを太くするのではなく、様々な個性をもったスタッフの集団になりたいです。小さいけれども独創的なクリエイティブを提供することを目標に、このスタイルを続けて行きたいと思っています。

なかばやし